お産には、覚悟も必要。
おおよそ280日のマタニティライフを通して、
みなさんはどんな風にお産を迎えますか?
すごく楽しく毎日を過ごす人
いつまでも続くつわりなどに、何となくモヤモヤと過ごす人
何も考える事なく、何となく過ごす人
どうにか、満期までお腹の中にいて…と願って過ごす人
色々な人がいると思います。
だから、一概には“準備不足だよ!”
…なんて言ってはいけないと思うのですが。
それでも、
病院でこれからお産となる皆さんをお迎えし、共にお産を乗り越えようとする時に
しばしば思う事があるのです。
“お産をすること”について、消極的な人が多いな…と。
“準備が出来てない人が多いな”…と。
世の中には沢山の情報が溢れています。
た◯ひよのような情報誌だったり、
各医療機関や行政の母親学級だったり。
だけれど、
ごくごくフツーのお産をしたいと、
ごくごくフツーの病院にやってくる
ママパパ達の、“お産のとき”に関する
自発性のなさ、覚悟のなさ、知識のなさ(言葉が悪くてゴメンナサイ。そして、一般的にお産のときにある産婦さんたちは、依存的になるものだとは言われていますが…)
とっても気になります。
お産をするとき、
私たち助産師は、お産が進むようにアドバイスをし、お手伝いをしていきます。
それは、自然分娩でいえば
“陣痛を強める”事を助ける、ということ。
もちろん、
痛みと上手に向き合えるようなアドバイスもしていますが、
陣痛がしっかり来ない事にはお産は進みませんから、
私たちは、お産が進む姿勢や動作をお勧めします。
そこで、
“そっか、そうだった!”、と思うか、
“何でそんな事しなきゃいけないの?辛いのよ!”
、と思うか。
それは、産む、という事に対する前向きさや、
自分で産む為には、どんな事をしたら良いのか、という事を事前にどれだけ知っているか、
という事にも一因するのではないかと思うのです。
…もちろん、
いくら覚悟が出来ていたって、あまりに辛すぎる陣痛を目の前に、挫けちゃう事もあるとは思うんですが…。
特に、沢山の人が産みに来られるような
いわゆる“フツーの病院”では、
病院にお任せ、という訳にはいきません。
残念ながら、
複数のお産や他の業務を掛け持っている事も多く、
そばに寄り添い続ける…という事が難しい事が多いのです。(もちろん、自分の身体の代わりに、そこに漂い続けてくれるような言霊を残して行くようにはしていますが…苦笑)
だから、産婦さんやご家族の協力が必要不可欠です。
“よーし、のりこえるぞ!”
“赤ちゃん、頑張ろうね”
そう言って、赤ちゃんをひとりぼっちにさせない、
産婦さんやご家族の頑張りが、
特に“フツーの病院”で産む方に持ってきて頂きたい、知識と覚悟だったりします。
そういう産前教育って、
やっぱり出来てないですよねぇ。
助産院で、手取り足取りケアして貰える場所で産む方の方が、
そういう知識や覚悟が、豊富だったりします。